ワイヤーフレームとは?Web制作における役割を解説

Web制作において、ワイヤーフレームは非常に重要な役割を果たします。もともと3DCG業界で用いられていたこの用語は、現在ではWebデザインの初期段階で使われる基本的な設計図を指すようになりました。ワイヤーフレームの役割は、Webサイトの情報の精査と大枠の配置を決定することです。これにより、クライアントとWeb制作会社の間で共通の認識を作り、サイトのページ遷移フローを明確にします。

Web制作におけるワイヤーフレームの位置付けは、プロジェクトの「要件定義」フェーズに当たります。この段階では、サイトの仕様策定とワイヤーフレームの作成が行われ、その後デザイン制作、コーディング、テスト、そしてリリースへと進みます。ワイヤーフレームはこの流れの中で、基礎となる設計図であり、非常に重要な位置を占めています。

ワイヤーフレームを作成するのは、主にWeb制作会社のディレクターやデザイナーです。しかし、小規模なプロジェクトでは、発注者自身がワイヤーフレームを作成し、Web制作会社に見積もりを依頼するケースもあります。

ワイヤーフレームが必要な理由は、主にコストの無駄遣いを避けるためです。ワイヤーフレーム無しでWebサイトを制作すると、修正が必要になった際に「デザインのやり直し」や「コーディングのやり直し」が発生し、余計な製作費がかかる可能性があります。また、必要な要素の洗い出し、ページ内容のアイデア出し、完成イメージの共有という点でも重要です。

ワイヤーフレームと混同されやすい用語がいくつかあります。例えば「デザインカンプ」はワイヤーフレーム以上にデザインが進んだ状態、「プロトタイプ」は動くワイヤーフレーム、「ディレクトリマップ」はサイト上の全ページを一覧化したもの、そして「サイトマップ」はユーザーや検索エンジンに向けたページリストを指します。

Web制作において、ワイヤーフレームはプロジェクトの成功を左右するほど重要な工程です。ワイヤーフレームの適切な活用は、効率的で高品質なWebサイト制作への道を開きます。